inzm
2012/04/25 22:34
「美冬!」
声をかけて振り返った美冬は、あたしを見つけるとへにゃりといつものあの優しい笑顔で笑ってみせた。美冬の席には沢山のプレゼントで溢れ返っている。さすがだなあ。思わず笑顔が零れる。

「美桜ちゃんっ」
「美冬、おめでとう。…ほんと、つまらないものなんだけ、ど」
プレゼントの小包を渡せば、美冬の顔がぱあっと明るくなる。眩しいばかりの、笑顔だ。

「わあっ、美桜ちゃん、ありがとう!開けて、いい?」
「もちろん!…ほんと、期待しない、でね?」
「わっ、ネックレスだあ!」
「うん。何か、リボンのとか、美冬似合いそうだなあって」

ネックレスを見てぴょんぴょん跳ねてみせる美冬は、本当に可愛らしい。気に入ってくれたみたいなら、良かった。ほっと一息つく。


「ほんと、私にこんな、いいの?」

そう聞いてくる美冬に、思わずあたしは美冬の頭を撫でてみせた。小さくて本当にかわいらしい美冬だけど(これを言ったら怒られちゃうかな)、あたしはそんな彼女に本当に何度も助けられたんだ。サッカーから逃げ出したときも、美冬はあたしの背中を押してくれた。本当に、あたしはもらってばっかりで、こんなんじゃ足りないくらいなんだよ。



「美冬。ほんとに、おめでとう」


4/25 美冬ちゃん、央たん、本当におめでとう!一生だいすきです!

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