休日にこんにちは




 
 
 
どうも、いろはです。



今日はお休みなので、たまには町でぶらぶらしてみようかと思います。



どうやら時間的に、安売りをしている店が多いみたいですね。あ、このお饅頭のセットいいですね。こっちの大きい方は私の所属している忍者隊の皆さん用で、こっちの小さい詰め合わせを雑渡さんと諸泉さんに買って帰りましょうか。



意外と充実した休日を過ごしていたら、山ほどの野菜がこんもりと乗った荷車が止まっている。確かに安売りしていたがちょっと買い過ぎではないだろうか。



その荷車を通過しようとしたら、見慣れた人影が視界に入った。



おっと、この荷車の持ち主はあなたでしたか食堂のおばちゃん。



「いたたた、あら?いろはちゃんじゃないの」

『こんにちは』



どうやら、私の名前は覚えてくれていたらしい。本当嬉しい限りです。



『随分と買いましたね』

「そうなのよ、お野菜が思ったよりも安くてついつい沢山買っちゃたのよ」



なるほど、食堂のおばちゃんらしいですね。



話を聞くと、どうやら大量の野菜が乗った荷車を引いていたら腰が痛くなってしまい、ここで休憩している所らしい。



「夕飯の仕込みがあるから早めに帰りたいんだけど、この通り腰がいう事きかなくて」

『私で良ければ学園まで運びますよ。特にする事もありませんので』

「えっ!?でもいろはちゃん女の子だしこの荷車凄く重たいわよ?!」

『大丈夫です。これでも元忍術学園の生徒ですから』



私は荷車におばちゃんを乗せ、ゆっくりと進み始めた。









* * *










 
「ここまででいいわよ。本当にありがとうね、助かったわ。あとは力のある男の子達に頼むから大丈夫よ」

『そうですか』



ふう、さすがに少し疲れましたね。小袖だったけれど良い鍛練になりました。



「お礼と言っちゃあなんだけど、お茶でも飲んでいかない?」

『良いんですか?ではお言葉に甘えて』



食堂のおばちゃんのお茶を飲むのは久し振りですね。おばちゃんのお茶は美味しいから楽しみです。



「あ、食堂のおばちゃんおかえりなさぁ〜い!あれ?いろはちゃん私服なの?任務じゃなかったっけ?」

「やだ小松田君。いろはちゃんは忍術学園を辞めちゃったのよ?」

「ええぇ〜っ!!!いろはちゃん忍術学園辞めたのぉ〜?!!」

『はい、今更ですが』



もう随分前になりますけどね。











(全然知らなかったよぉ〜
あ、サインお願いしますね!)
(あ、はい)
とりあえず、安定の小松田。



 




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