キミ達ぶっちゃけ醜いよ
とある日の、食堂。
「あのね、言いにくいんだけどね?みんなと同じ六年生の忍たまの子がいるでしょ?あの子がね、あたしを気に入らないみたいで……」
「そんな悲しそうな顔しないで天女様」
「あいつ、ここ最近変なんだ」
「天女様を悪く言うなんて、おかしいよね」
「でも、天女様を狙うライバルは減るぞ」
「もうっ!小平太クン!」
「はは、照れた天女様も可愛らしい」
とある日の、食堂。
「あの天女って女の子、怪しいと思わない?」
「でも先輩、六年生の先輩たちが警戒を解いてるし……」
「だから怪しいんだよ久々知」
「だが、そのお陰で先輩とお近づきになれたがな」
「はっ鉢屋!」
「あ、先輩照れてるー!」
「もう尾浜!お団子あげないよ!」
脇役から言わせてもらうと、どっちもどっちですよお二方。
自称天女様とバレバレな男装の先輩は、どうやら似た者同士なようで、お互いが邪魔みたいです。
私の見た感じですと、
忍たま全体は自称天女様を怪しいと思わないのだと。さらに六年生は、バレバレな男装の先輩から心が離れ気味だと。
反対に、五年生は自称天女様に心酔はしてないものの好意的ではあると。代わりに、今まで六年生に囲まれていたバレバレな男装の先輩を独占中だと。
まあ、ありきたりな話ですね。
男と女の取り合い、嫉妬による色劇場。
別に私は関係ないですが、仮にも忍者の端くれが色に溺れるのは如何なものかと。
そして私は、残りのお茶を啜った。
(おばちゃん、ごちそうさま)
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