一年は組出撃!(1/6)
「「天女様こんにちはー!!」」
『…………こ、こんちは』
子どもの大群が現れた。
こんな小さい時から忍者の勉強するんだ、へー。見た感じ小一って感じだ。だからどうしたっていうと、別にどうでもいい。
「天女様いっしょに遊びましょうよ!」
「ぼくたち、天女様のお話とか聞きたいです!」
私は話したくない。
話題がない。話術がない。友達がいない。
あ、友達いないの関係ないか。
いやあるよ。
もろに関係あるわ。友達いないから会話スキルが成長してないんだよ。赤信号のまんまなんだよ。会話スキル信号が赤いままなんだよおおおお!!
『あ、結構です』
「じゃあ、あっちで話しましょう!」
話しを聞けええええええっ!!
それと、この子達ちゃんと人間ですよね?今「あっち」って言ったけど「アッチ」じゃないですよね?大丈夫ですよね?もしかして、いやもしかしなくても連れて逝かれちゃう感じですか?そうなの?そうなんだな!!!
「天女様はやくぅ〜」
「置いていきますよ!」
眼鏡の子どもとつり目で八重歯な子ども、ギリギリぽっちゃり系の子どもと眉毛が繋がった壺を持った子ども。この四人が、少し先で、おいでおいでと手招きをしている。
これ、行ったらダメなやつなんじゃないだろうか。
アッチに連れて逝かれちゃうパターンじゃないだろうか。
あの子の持ってる壺は骨壺で私を入れようとしてるんじゃないだろうか。
うん、絶対そうだ。
よし、逃げよう。
私は、手招きしている子どもの反対方向へと全速力で走った。
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