真夜中の緊急会議(1/5)




 
 
 
聞いて欲しいことがある。





俺は、五年ろ組の竹谷八左ヱ門。





俺たちは忍者のたまごであり、この忍術学園で五年間忍術を学んできた忍たまだ。





そして、次に学年が上がれば、忍術学園の最上級生となる。





つまり、この忍術学園内ではプロ寄りの忍たまなのだ。





俺たち忍者は闇を恐れることはない。寧ろ忍者のゴールデンタイムである。





そう、夜や暗闇なんか怖くない。逆に忍者にとったら大好物だ!毎晩潮江先輩はギンギン言ってるし、七松先輩もいけいけでどんどん鍛錬している。俺だってあのお二人には負けるが鍛錬している。





だから全然夜の闇など怖くない、これっぽっちも怖くない。











だからお化けなんてのも怖くない、まったく怖くない、ちーっとも怖くない。











「かかかかか勘ちゃんっ!きっきっききき聞いてくれっ!いっ今、今、おふぉーーーーーっ!!!?」




俺は今、食堂にいる。



そして、ちょっとパニクってる。



天女への挨拶が終わった後、これから天女を落とす作戦を考えようとしていたら、また毒虫達が脱走したという報告を受けた。くっ、脱走畜生!



とりあえず一人作戦会議は後回しにし、報告に来た三年い組の伊賀崎孫兵と毒虫捕獲に向かう。ちなみに、毒虫探しに費やした時間はなんと数時間。



くたくたになりながらも先に後輩を帰し、飼育小屋の穴の修理をしようと用具委員に道具を借りに行っていた。




その時、












―――――いちま〜い、




カラン




―――――にま〜い、




カラン








「え、」




………今、何か、













―――――ろくま〜い、




カラン




―――――ななまいめ、われてる








―――――たりるかな、たりるかなぁ、



―――――おさら、たりるかなぁ












「ぎゃあーーーーーーっ!!!?」










 
俺は走って逃げた先にあった食堂で、さあ今から夕餉を食べようとする勘ちゃんを見つけ突進した。



勘ちゃんが片手に持っていた茶がひっくり返って俺の頭に掛かったがそれどころじゃない。結構熱いけどそれどころじゃない。混乱する頭で俺は今あったことを勘ちゃんに伝えた。



お化けなんて、おおお化けなんて信じてないけど、皿数えてる女の声がしたんだ嘘じゃないんだぁぁぁぁぁ!!




 








[13/56]




back

 
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -