陰キャ生徒×淫乱教師

陰キャ生徒×淫乱教師



「雪野せんせい、はあっ ゆきの、せんせい……っ く、ぅ……っ


 ティッシュで受け止め切れなかった精液は、指と指の間を濡らした。

「はあ……っ あーー…… 似てる……本当に似てる、雪野せんせい、はあ、せんせえ……

 ネットでたまたま見つけたエロ動画――大好きな雪野先生にそっくりな人が、生徒らしき男に犯されているお宝動画。


 もう何回これで抜いただろう。
 出しても出しても止まらない精液は、本当は全部雪野先生にぶっかけたい。

「はあ…… くっ、はあっ

 まじめでキリリとしていて、けれども聖母のような柔らかさのある先生にぶっかけたい。白い肌をドロドロの精液で汚したい。

「うっ はあ、はあ…… うわ、右手べとべと……


 だが現実は虚しく、利き手にぶっかける他ないのだが。



『水原の字、きれい……お前の答案、丸つけするの、気持ちいいんだ』



 テスト返却の日、さらりと告げられた一言。これを何度も胸の中で繰り返して、どきどきして、動画を見て、シコって、シコって、シコって、セックスした気になるのが精一杯だ。




***




「水原、ちょっと」
「え……ぅえっ!? え、あ、あ、はい、あ、はい」

 凛とした声が俺の名を呼んだ。今日もまた誰とも喋らなかったなと思っていた矢先。帰ったらまたあの動画で抜こうと思っていた矢先の事だ。

「これ、生徒会室まで運ぶの、手伝ってくれない」
「は……はい」

 積み重ねた段ボールを抱えた彼は、「一番上の、持って」よっぽど重かったのだろう、言うとおりにしてやると、少しほっとしたように息をついた。あの動画と重なる。ああ、色っぽい。

 僅かに上気した頬と、艶っぽいため息がたまらない。俺は勃起した下半身を段ボールで隠し、うつむく。

「ごめん、急いでた?」
「いえ、ぜ、全然、大丈夫です」
「そう」



――――先生と話している。先生の隣を歩いている。先生にお礼を言われた。先生が動くたび、なぜかめちゃくちゃいい匂いがする。ちんこ痛い。

 生徒会室が地球の裏側にあればいいのに。俺は今、人生のピークにいる。だからそんな事を考えてしまった。

 残酷なことに、お目当ての生徒会室はあと数歩で辿り着いてしまうのだが。

「ん、よいしょ、っと……助かったよ水原」
「……ぃ、ぃえ、全然です」
「体育祭の小道具、置き場がなくてさ。生徒会室に移動することになって」


 薄暗い生徒会室の端に、段ボールを重ねて置く。雪野先生は汗をかいたのか、シャツの一番上を開け、ぱたぱたと手で扇ぐ。まじめな顔してえっちな仕草。えっちだ。えっちすぎる。えっちすぎじゃないか。雪野・えっち・すけべ・先生だ。


「……先生、荷物運びなら俺が手伝ったのに」
「霧島。今日塾の日だろ、何でいるんだ」


 霧島と呼ばれた生徒は、たしかこの学校の生徒会長だ。品行方正の美男子で、俺とは真逆の世界にいる人物。
 気のせいだろうか、彼はこちらを睨みつけ、先生を守るように間に立ち塞がってきた。

「先生に会ってから帰ろうと思って。そいつは誰です、浮気ですか、ひどいなぁ」
「おい、変なこと言うなよ」



 先生は襟を閉じ、霧島を一瞥している。先生の意識が向いてうれしいのか、霧島はにこりと微笑む。
 彼は壇上でしか見た事ないが、いかにもな優等生という印象だった。意外とそうではないのだろうか。


 それにしても、妙に親密だ。会長だか何だか知らないが、俺の雪野先生に対して馴れ馴れしい。
 おかげで勃起はおさまったが、せっかくの幸せな時間が崩れ去ってしまったではないか。

「じゃあね、先生 怒った顔も可愛いよ」
「こら、霧島」
「ふふ、今日は邪魔者がいますけど……明日、放課後、二人の時に、ね……
「……っ こ、こら、やめなさい……」


 霧島は先生の耳に顔を寄せ、ぼそぼそと何かを囁いた。それを聞いた雪野先生の頬は、じわじわと赤く染まっていく。

 明日、放課後、二人の時に、何をするというのだ。

 俺は見逃さなかった。去り際、霧島が先生の腰をいやらしく撫でた事を。そして先生は、一瞬びくりとおしりを揺らし、ぎゅっと唇を閉じた事を。


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