▼陰キャ×ヤンキー
陰キャ(影木)×ヤンキー(山尻)
男子校において娯楽と言えば、猥談、オナニー、ゲーム、オナニー、そして時々喧嘩、くらいのものだ。
だから女子との合コンというのはSSSレアイベントであり、絶対に成功、否、性交したいのである。
「おーい、影木」
「は、はい……なんでしょう、山尻くん」
オタクもヤンキーも変態もガリ勉も関係なく仲のいいクラスで、唯一浮いているのがこの男・影木だ。
よく見れば顔は悪くないのに、キョドキョドした態度のせいで損をしている。まじめグループからも敬遠されているという、真の陰キャである。
「S女バレー部との合コン。人数合わせに来い」
「え……っそ、それって、お持ち帰りできたりしますか」
「はあ?」
読んでいた文庫本を閉じ、影木はぎらついた目を見せた。
こいつを誘えばいい引き立て役になってくれる、と思って声をかけたのだが、影木は合コンで一花咲かせようとでも思っているのだろうか。
年相応に性欲はあるらしい。だがこんな控えめな性格じゃ、女子たちを満足させることなんて無理だろう。
「ばっかじゃねーの、あんまイキってんじゃねえよ」
「あ、はは、そうですよね……」
「はっ、できるといいな、お持ち帰り」
集合時間と店の名前を告げて、影木の席を離れる。
「……はい、必ずして見せます。お持ち帰り」
***
「くそおっ 俺がお持ち帰りされるなんてぇ……っ」
合コンという名の戦場に現れた影木は、普段とはまるで違う雰囲気だった。
服装や髪形はいつものやぼったい彼そのものだった。だが、顔つきが、目力が、あふれ出すオスとしての何かが、「こいつはすごい」と感じさせてきたのだ。
「ふふ、よかった、山尻くん全然モテなくて」
「あっあああっ お、お前のせいだ、あうっ お前が俺ばっかり口説いて、女子たちの前で俺の事、メス扱いしやがってえ……っ」
おかげで俺たち二人は女子の眼中から外れ、テーブルの隅でイチャイチャするはめになった。
最初は料理を「あーん」されるくらいだったのに、いつのまにやら太ももを撫でられ、耳を舐められ、首筋を吸われ、ちんこの上に手を置かれ、こいつのちんこを押し付けられ、気が付けば今。
「ああ、あっ あ、は、はあ、んっ あ、ああっ」
影木の部屋にお持ち帰りされて、ガチガチのちんぽをはめられている……
ぱんっぱんっぱんっぱんっ
ぱんっぱんっぱんっぱんっ
「はは、山尻くんの山みたいに大きなおしり、サイッコーですよ」
「っく、ぅうん 言うな、苗字、きらいなんだ、あっ くそお、陰キャのちんぽじゃねえよこんなんっ」
「はは、ケツマンびくびくさせながら怒鳴っても怖くないでーす……」
「ゃあ あっあん あん あんっ」
ぱんっぱんっぱんっぱんっ
ぱんっぱんっぱんっぱんっ
どちゅ、どちゅ、どちゅ、ぱんっぱんっぱんっ
ずぶ、ずぶ、ずぶ、ぱんっぱんっぱんっぱんっぱんぱんぱんぱんっ
「あ、あぁあ〜〜〜〜っ くそ、くそお……っ」
「は、はあ、山尻くんの事、前からかわいいって思ってました」
「あっ そ、そこ、しょこらめっらめえっ っく、ああ……っはぁ……っ」
ずっと硬いままのちんぽが、どんどん突くスピードを上げてくる。俺は今日、童貞を喪失しようと勇んでいたのに、失ったのは処女の方だなんて。
「ひぃっ あ、ああん、あんっ」
「ああん、だなんてメスみたいな声、だ、だしやがって、ははっ」
「ひ、う ああ〜〜やだやだいく、いく いくよお、ケツでいくとか、やだあ……っ」
「ケツじゃないでしょ、メスなんだからまんこですよこれはまんこ。いいですか? ははっほら言ってみ? 言ってみて山尻くん、ほらっ」
ま、ま、まんこだなんてそんな言葉、言えるわけがあるか! という言葉も言えない。
なぜなら、まんこだなんて恥ずかしい言葉、頭の中に浮かぶだけでも気がおかしくなるのに、く、口に出すなんて……っ
「ま、まん、まんこ……」
「はい? 声が、小さい、ですよっ」
「ひっ あっ ああっあ ま、まん、ああっ」
「聞こえません、あーあ、じゃあやめますか? まんこいじめられるの嫌なんですね? いやあ、悪いことしちゃったなあ……」
「あっ ま、まって、まんこ、言う、言うからっ 抜かないれ、ああっ」
激しかったピストンが止まり、皮膚同士がぶつかる音も消えた。俺の熱い吐息だけ、部屋中に響いている。
「……っま、まんこ……」
「は?」
動かなくても存在感のあるちんぽ。熱い。でかい。ぬるぬる。すごい。オスの匂い。つよつよちんぽ。かっこいい。
そんなちんぽに構ってもらおうと、俺のま、まん、まんこが、媚びるようにひくひくしている。
「だ、だから、まんこ、しろよお……っ」
「“しろ”?」
「し、してくださいっ! おまんこに、えっちな事、おちんちんいっぱいしてくださいっ……」
とんでもない屈辱だが、言わずにはいられなかった。俺を見下ろす支配者の瞳。オスの本能を爆発させたような、逆らえない瞳。
「ん――――っ ああ、きたあっ」
「はあ、山尻くんのまんこ、メスまんこ、ああいいっ ぷりっぷりでとろっとろで、はあ、えっちすぎる……!」
ぱんっぱんっぱんっぱんっ
ぱんっ……ぱんっ……ぱんぱんぱんぱんっ
「っん、ああぁあぁ〜〜〜〜っ はあ、あっあんっあんっあんっ いく、いっ いくう、俺、ケツで、ああっ」
「“ケツ”?」
緩急の激しいSSSちんぽ攻撃で、俺のまんこのライフは、もう……っ
「……っおまんこで、メスまんこでいくっ あああぁぁんっ いっくうううう……っ」
「っく、う……っでる、ほら受け止めろ、孕め山尻くん……っ 俺の精子であほみたいにメスイキしろ……っ」
「ぅうああぁあんっ やっ っん、ああ 中出し、しゅごい……っ」
俺のまんこも影木のちんぽも、どくんどくんと痙攣している。
影木は勝ち誇ったような笑みでキスをしてきた。ちんぽをぐりぐりと奥まで押し付けてきて、本当に孕ませようとしているみたいだ。俺には子宮なんてないのに、まんこまんこと言われたせいか、その気になって搾り取っている始末。
「はあ、はあ……っ す、すっげえ、まだいってるみてえだ、きんもちい……っ」
「メスイキは快感が長いんですよ。でもオスは違う。もう復活したので、第二ラウンドいきますよ」
「ああっ! そ、そんなっ待って、あん あっあ……あっ……ああ……っ」
腰を淫らに振りながら、影木はスマホのカメラを向けてきた。
「山尻くんのトロ顔、いただきますね」
動画なのか写真なのか分からない。だが後日見せてもらった影木の画像フォルダには、授業中にちんポジを直す俺とか、着替え中の俺とか、家族に隠れてアナニーしている俺とか、ありとあらゆる俺が盗撮されていた。
絶句する俺にちんぽを舐めさせながら、影木は笑った。
「い、イキってんじゃねえよ、メス尻くん……ははっ」