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美貌の異星人×平凡2



「いやだっ、タロウ、やだ……っ」
「タロウは偽名だよ、本当は■■■■、呼んで、リオ」

 彼の言葉の一部にノイズがかかったように、聞き取れない。


「は、ぁ……っ!? 何、言ってんのか、わかんね、はぁっ、ん、んぅ、ん"……っ」
「……僕の名前、わからないの? おかしいな、番の儀式は全て済んだし、僕たちは番なんだから……あ」

 胸をまさぐっていた手が、口元に移動してきた。


「僕のこと、旦那だと認識してないのかな」
「んぐ、ん”〜〜〜〜……っ!」


 舌を突くように撫でられて気味が悪い。いい加減にしろ、の意を込めて噛みつく。するとタロウはまた、爪を集めていた時のうっとりとした表情を見せて、「リオは本当に積極的だ」舌の裏に指を入れ、ぐにぐにと触ってくる。


「参ったな、そしたらまた4000日、共に聖なる炎を見るところから……いや、待てないよ、もう待てない……だいたいリオは、あれだけ求愛行動をしてきたじゃないか……まだ僕を試したいのか? ちょっと、遊びが過ぎるんじゃない」
「っげほ、げほ……っこ、の……っはあ、はあ……っ」
「っはあ、涙目なんて見せつけて…… 言ってるそばから、リオはもう、本当に……
「ぅあっ!? ひ、ひぅ……っ

 人肌とは思えない冷たい手で、太ももの内側を撫で上げられた。


「わからせてあげるまで、だよね」




***




 ずちゅ……っ ずちゅっ ずちゅっ ずちゅっ ずちゅっ

「いや”だぁ……っ あ”っ あぁ”っ ん”ぁっあ、あぎ、あっ、あぁあ”……っ
「痛い? なら、催淫液を増やしてあげる……
「はぅ……っ ん、ぁ、あ、あぁ〜〜……っ あ、んぅ、んぐ、ぁあ、ああ、あっあっあっ…… あっ…… あっあっ……
「かわいい、リオ」


――――嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ……っ 気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い……っ もう押さえつけられてないのに、なんで動かないんだ、足も手も……っ何で俺、脚、開いて、タロウに、なんか、ずぽずぽ、ハメられてんのぉ……っ


「ぉ”……っ ぉ、ぉ”……っ っぐ、っはあ、はあ、っくぅ、くぅうん……っ っくそ、くそ、はあ、んっ くそっ、はあぁんっ っく、っくそぉ
「はあ…… リオ リオ よかった、気持ちよさそうだ。ほら呼んで、■■■■、聞こえる? ■■■■だよ、君の旦那の名前」
「〜〜っ、んぅ”……っ タロウ、やめ、っひぃ……〜〜っ あっ あっ
「……まだ分からないのか? 番になれば、こちらの言葉も理解するって聞いてたのに……っはあ、はあ…… リオ、リオ、リオ……

 パンッパンッパンッパンッ ずちゅっずちゅっずちゅっずちゅっ
 パンッパンッパンッパンッ ずぽっずぽっずぽっずぽっ

「ぉ”、おっぉ”っお”ぅっ はあっはあっ んぅ、んぅ、くぅう……っ っくそ、くそぉっ やだぁっ ひっく、う、うぇえ、ふ、ひっく……っ やだっいやだ……っ やめろ”ぉ、離せぇ……っ


 狂いそうな頭を何とか保って、俺は再び彼の髪を掴んだ。思うように動かない手を自分の方に引っ張って、タロウが痛みから正気に戻るのを待つ。

「はあ、はあ……っ っもう、ふざけんあ”ぁっ あ”ぁっ あぁ”〜〜……っ くそ、くそぉっ 痛いだろぉ”っ!? やめろよっ、けつ、ずぽずぽすんの、やめりょぉ”っ
「は……〜〜〜〜っ 頭髪をぎゅうぎゅう引っ張って…… そんなに俺の遺伝子が欲しいのか……っ 名前だって本当は、聞き取れてるんじゃないか
「ひぎぃっ!? おぉ”っ ぉ”っ はっ激しっはぅっはぅっ ひぅっ ぉ”お”っ……っ!?


 パンッパンッパンッパンッ パンッパンッパンッパンッ
 どちゅんっどちゅんっどちゅんっどちゅんっ ずちゅんっずちゅんっずちゅんっずちゅんっ

「な、なんの、事ぉ……っだ、よぉ”……ぉ”……っ うう、くそ、くそぉ〜〜っ…… はあ、はあ、っふーーっ ふーーっ うう、こうしてやりゅっ こうしてやりゅうっ
「っはあ、リオ……ッ

 手繰り寄せた髪を咥えて、ブチブチッ、と噛みちぎってやった。それを吐き出してはまた噛み付いて、どうだ痛いだろう、と睨みつける。


「……っだから、リオ……ッ 煽るな、なんっなんだ君は……っ
「ぉ”、へぇ”っ!? あ……あっ……あっあっ……あぁあ”……〜〜〜〜っ

 パンッパンッパンッパンッ ずちゅんっずちゅんっずちゅんっずちゅんっ

「俺の遺伝子が欲しいんだろっ わかった、わかったよ、すぐにやるから、っはあ、開いて リオ、孕みたいならちゃんと、リオの神聖なお部屋、開いてっ
「あ、あっや、やだ、やだ、いやだぁっ あ、あ、った、たしゅけて、あっあっ! あっ、あぁ”……っ!」

 パンッパンッパンッパンッ! パンッパンッパンッパンッ!

「っく…… ちゃんと、お部屋の奥に届くように、出すよ……っ
「あ”、ぎぃ……

 ゴチュッ……

「お”
「っは、開いたね、リオの神聖なお部屋……
「ぉ” ぉ”あ”
「ああ、こっちの表現だと、なんだっけ……ええと、たしか……」

 ゴチュッ……ゴチュッ……! パンッ……パンッパンッパンッパンッ! パンッパンッパンッパンッ!

 自分の身体から出ているとは思えない、恐ろしい音がした。開きっぱなしの脚は自分の力では閉じられない。
 人形みたいに揺さぶられていると、体の芯が濡れていくような感覚に襲われる。

――――うそ、中に……なんか、出されてる……っ


「まん……何だっけ? ねえ、リオ
「あ、あ、ひゅ……っ はあ、はあ、ふ、ふぅっ、ふぅ……っ
「リオ」
「あ”……ぉ……っ ん、こぉ……っ
「ん、何て?」

 ゴリッ…… 腹の中をえぐられているような気持ち悪さがあるのに、内側はどろどろに濡れていて、それがどうしてか、たまらなく気持ちいい……っ


「ま、まんこぉ……


 ドプッ…… ドプッ……

「ひ あ、あ、あ、あ、イグ……ッ
「リオ…… っほら、■■■■だよ、今君に種付けしている旦那の名だ、呼んで、リオ、リオッ
「っ、んぅう……〜〜〜〜っ……わ、かんね、ぁ……っ タロウ、あぁあっ ん、ぐ、イグ……ッ

 閉じなかったはずの脚が、絶頂の瞬間ぎゅっと縮こまった。
 全身が大きく波打って、目の裏でチカチカと星が光る。


「……いいよ。わかるまで、わからせるから……



 息を整えながら目を開くと、目の前には見慣れたタロウの姿はなかった。

 皮膚が蝋のように溶けて、中から別の何かが覗いている。
 そいつはカチャカチャと奇妙な声を発し、俺の名前を呼び続けた。


 とろけるような冷気が、全身を包み込んできた。







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