02
「おう。柳生のパートナーの仁王 雅治じゃよ。」
肩をテニスラケットをポンポンと叩きながら不敵に笑えば 顔色を真っ青にして目には涙が浮かんでいた。
「…あ、あ…。 柳生には言わ言わないで下さいッ!」
がばっと勢い良く頭を下げて懇願されてしまった。
別に言うつもりはなかったが反応のおもしろさにあることを浮かんだ。
「そうじゃのぅ…。 なら明日からお弁当、作ってくれんか?」 「ももももちろんでござりますぅううー! …って、へ?お、お弁当?」
頭を上げてきょとん、とした顔でこちらを見ている。
その顔に自然と笑みが浮かぶ。
「そうじゃ。 いつも部活の奴らと中庭で食べとるけぇ、明日から作って届けてくれたら助かる。」 「部活、の……?。 わ、わ、わっかりました!」
これから楽しくなりそうな学校生活を予感しながら俺らは別れた。
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