長編 | ナノ

平和崩壊の予兆


皆様はじめまして。

私立海大付属中等部
3年A組の名字 名前です。






早速ですが私は同じクラスのテニス部の方のぷちストーカーです。









いや、あの隠し撮りしたりとか試合や練習をこびりついて見たりとかのレベルですけどね!




まあその相手はですね、真田くん






















ではなく知的で優しい柳生くんなんです。




ストーカー行為がつい先日、柳生くんに入れ替わっていた仁王くんにバレてしまい軽く脅されてます。



























「に、ににに仁王くん!」

昼休み、テニス部レギュラーが昼食をとる中庭へと移動して
私が大好きで仕方がない柳生くんではなく、仁王に話し掛けお弁当を渡す。


仁王くんは「すまんな」とか言いながら受け取った。

その時の笑顔が綺麗でドキリとした。








その一連の出来事に他のレギュラー陣は驚いていた。

それはそうだろうなあ。

仁王くんは普段から女の子の告白も丁寧に断っていて、贈り物も相手を期待させるからって基本的に受け取らないと有名なのですから。











「む。
名字が仁王と馴染みだとは意外だな。」
「確かに。
仁王くんと話をしてるとこは見掛けたことがありませんね。」

同じクラスの真田くんと
一年から同じクラスの柳生くんの言葉は全く然り。
初めて話したのは、柳生くんへのストーカー行為がバレてしまった時になのですから。










「おい、仁王。
どういう関係か教えろよ。」
「秘密ナリ。」
仁王くんを肘で小突いた彼は、確か仁王くんと同じクラスでレギュラーの丸井くん。

彼の問いに仁王くんはニヒルな笑みではぐらかした。





「あ、じゃあ私はこれで行きますね!」

レギュラー陣の麗しの雰囲気と好きな人の傍にいるという2つのプレッシャーから耐えれずにその場から逃げるように立ち去った。





教室の席に戻り友人達にからかわれながらも自分もお弁当を食べた。


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