長編 | ナノ

06


…side赤也…











俺の目標は
部長と副部長と柳先輩の三人の化け物を倒すこと!

その前にも敵を欺く事に長けた詐欺師、仁王先輩。
隙のないボレーの天才、丸井先輩とか
他のレギュラーの先輩たちを倒さないといけない。




でも、勝てない。
実力は俺のが上、でも経験で負けてるから試合もギリで負ける。
俺は中学に入って二回泣いた。


一回目は入学式に三人の化け物に負かされて泣いて。
二回目は元部長にボロボロに負かされた。屈辱だった。
悔しくてムカついて泣いた。

だっせーしカッコ悪ぃけど人気が絶対ないサボりの穴場、資料室で。
泣きすぎて眠くて寝た。










起きたら女の人が資料室唯一の机で窓を眺めていたのが視界に入った。

『ごめんね?気が利かなくて。
でも私にはココしかないんだ…』

その人によれば俺がここにきた時にはすでにいたらしい。
でも俺は気付かずそのままドアにもたれてズルズルと座り込み泣いた、らしい。

その人は何も聞かずにガム、くれた。
丸井先輩が食ってるレアなグリーンアップル味のガム。
ガムもらった時にタイミング悪くチャイムが鳴った。
部活が終わるチャイムが。


チャイムが鳴り終わるとその女の人ばまたね゙って去っていった。
一回しか会ったことのない、その人は決して俺の頭と心から離れなかった。




しばらくしてあの人を見つけた。

新入生歓迎会でにこやかに俺のクラスを先導していた。
あの人は俺に気付いてくれなかったけど名前が分かった。

名字 名前先輩。
名前分かってからすぐに色々調べた。




丸井先輩の幼なじみでクラスメートって知ったのが一番びっくりだ。

なんとかして丸井先輩を介して会いたい。
自然に仲良くなりたい、可愛くて大好きな名前先輩と一緒に歩きたい。

そう思って馬鹿なりに頑張って計画立ててなんとか丸井先輩を(言い方悪いけど)利用して、やっと話せた。

やっぱり覚えてくれてなかったけど…、













それにしても丸井先輩は目障りだ。
名前先輩に毎日プレゼントしてるのに丸井先輩がいっつも邪魔する。


丸井先輩は好きだけど、邪魔するなら話は別。


丸井先輩。
これ以上邪魔だてすんなら











アンタ潰すよ?














…side赤也…終


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