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次のダブルスでは向日君、日吉君ペアと柳君、ジャッカルペア。
試合が始まってしばらくしてから、隣にいたはずの桜井さんがいない事に気付いた。
「あれ…?」
キョロキョロと周りを見渡すがやはり見当たらない。
そして、何故か幸村君の姿が見えない事にも気付いた。
少し不安になったので 相変わらず芥川君の相手をしてる丸井に話しかけた。
「ねえ、丸井。桜井さんか幸村君どこに行ったか知ってる?」 「んあ?そういや… 名字がスコア付けてる間に二人でどっか行ってたな。」
「二人で? どこに行ったんだろう…。 ちょっと弦一郎に聞いてみる。」
「あ、おい!」
幸村君がマネージャーとして仕事を頼むなら私に一言言うはず。
ましてや練習試合中に自身が黙って消えるはずがない。
だから不安感が消えない。
弦一郎に一言言ってる事を願って弦一郎に駆け寄った。 「弦一郎! 幸村君と桜井さん知らない?」 「む、病み上がりなのだから無闇に走るな。 …そういえば見当たらぬな。」
少しばかり怒られたが そんな事よりも弦一郎すら知らない事にますます不安になった。
念のために跡部にも訊ねたが、やはり知らないみたいだった。
不安だったがスコアもつけなければならないし、少し様子を見る事にした。
しかし休憩の時間になっても姿が見当たらない。
「なんや、二人で逢い引きでもしとるんちゃうか?」 「それは絶対にねぇ。 渚は他に好きなやつがいるんだぜぃ?」
冗談めかしに忍足君が笑ったが丸井がばっさりと切り捨てる。
丸井の言葉に皆弦一郎に視線を密かに向けた。 弦一郎は特に表情を変えず榊監督と話し込んでいた。
しばらくして榊監督の指示に従って二人を 私と丸井、弦一郎と跡部とで別れて捜すことになった。
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