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「っし!じゃあ改めて紹介す「俺!立海大二年エースの切原 赤也ッス!!!!゙切原くん゙じゃなくて赤也って呼んで下さい!」
ブン太の言葉を遮り、ニコニコしながら私の手を握ってブンブン振り回して自己紹介をしてくれた。
「…おい。俺が話すまで待てよ。 まぁ良いや、赤也! コイツが俺の幼なじみでクラスメイトの名前だ。」 「3年B組の名字 名前です。 名前で良いからね、赤也くん!」
赤也くんに応えて微笑み返す。 すると赤也くんはジーッと見て来たかと思えばポツリと呟いた。
「名前先輩って、普通の顏なのに笑うと可愛く感じるッスね…」
…ん?
それって誉めてるのだろうか、と一瞬悩んだが多分悪気はないのだろう。
「っとにバカ也だな。名前は普通に可愛いんだよぃ!! 感じるっつーか事実なんだっつーの!」 「いたたっ!痛いッスよ!!」
ブン太が赤也くんの頭ぐりぐりしてる。 特に可愛い部類ではないから赤也くんのが正しいので慌て否定する。
「ブ、ブン太!私可愛くないから!何いってるのよ!!!」 次の瞬間にブン太に首を横にブンブン振る私の肩を両手で掴まれた。
「はぁ!?お前は可愛いぜ? 俺の中で名前は今まで見た女の中でダンッ………トツに!可愛えぇ!!」 「わ、わかった!わかったから、もう言わないで!!」
顏を紅潮させて言うものだから自然と私の顏も赤くなる。
その時赤也くんが虚ろになった目で私とブン太を凍てつくように見ているることも、口元が歪んでいた事にも …私もブン太も気付かなかった。
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