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宮本さんと別れた後、直ぐに部活に向かう為にテニスコートへ走った。
コートに入る前に丸井に発見されて、心配そうにかけてきた。
「名字、遅かったな。 なんかあったか?」
丸井が私を心配するものだから、コートの方ではちらちらと様子を見てる人がかなりいる。
声までは聞こえない距離だけど。
「ううん、宮本さんと少し話してただけ。」
「宮本…?あぁ、静か。」
名字で分かりにくかったのか少し間が空いてから名前を口にした。
丸井から宮本さんの名前を聞いた時に胸に痛みを覚えた。
宮本さんは"丸井くん"だったから関係を知っていてもあまり実感も湧かなかったけれど 丸井は"静"と親しげに呼んだ。 やはりそういう関係だからなのだろうか?
でも…そういえば、桜井さんも"渚"、私だけ"名字"だ。
そう思ったら、もやもやとした何とも言えない感じがした。
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