長編 | ナノ

28


宮本さんと別れた後、直ぐに部活に向かう為にテニスコートへ走った。



コートに入る前に丸井に発見されて、心配そうにかけてきた。











「名字、遅かったな。
なんかあったか?」

丸井が私を心配するものだから、コートの方ではちらちらと様子を見てる人がかなりいる。

声までは聞こえない距離だけど。










「ううん、宮本さんと少し話してただけ。」

「宮本…?あぁ、静か。」

名字で分かりにくかったのか少し間が空いてから名前を口にした。

丸井から宮本さんの名前を聞いた時に胸に痛みを覚えた。












宮本さんは"丸井くん"だったから関係を知っていてもあまり実感も湧かなかったけれど
丸井は"静"と親しげに呼んだ。
やはりそういう関係だからなのだろうか?


でも…そういえば、桜井さんも"渚"、私だけ"名字"だ。
















そう思ったら、もやもやとした何とも言えない感じがした。


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