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…sideブン太…
俺たちは タクシーを使い幸村くん、赤也がいる病院に着いた。
タクシーに乗っている間、仁王は手短に急がねば赤也と名前が危ない
それだけ言った。 それだけで俺は黙った。
頭が整理出来てないせいもあるが、仁王には仁王なりの考えもあるだろうし。
タクシーから降りた俺たちは全力で幸村くんの病室に向かった。
仁王が勢い良く病室の扉を開けて顔を歪ませた。
俺もそれに続き中に入った。
「なっ…!」
入った俺は唖然とするしかなかった。
だって目の前には 縄をかけられ血だらけの赤也。
同じく縄をかけられて泣いている名前。
それに… そんな二人に素知らぬ顔して 名前の近くで不敵に笑う自由の身の幸村くん…。
頭が追い付かない…――――。
…sideブン太…終
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