長編 | ナノ

37


…sideブン太…












俺たちは
タクシーを使い幸村くん、赤也がいる病院に着いた。

タクシーに乗っている間、仁王は手短に急がねば赤也と名前が危ない



それだけ言った。
それだけで俺は黙った。







頭が整理出来てないせいもあるが、仁王には仁王なりの考えもあるだろうし。



















タクシーから降りた俺たちは全力で幸村くんの病室に向かった。

仁王が勢い良く病室の扉を開けて顔を歪ませた。

俺もそれに続き中に入った。


「なっ…!」


入った俺は唖然とするしかなかった。








だって目の前には
縄をかけられ血だらけの赤也。

同じく縄をかけられて泣いている名前。


















それに…
そんな二人に素知らぬ顔して
名前の近くで不敵に笑う自由の身の幸村くん…。





















頭が追い付かない…――――。















…sideブン太…終


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