長編 | ナノ

36



「だから?
俺の名前に無断で贈り物送ったあげく
俺のいない間に名前に近づいて…







忌々しい。」


精ちゃんは赤也くんの頭髪を掴み顔だけを上げさす。
赤也くんからは呻き声が聞こえる。


そして最後の一言でゾクリとする冷たい目線に変わり、雰囲気を歪んだものになった。












「まあ、今となれば仁王もブン太も結構目障りだったみたいだけどね?

…もうお喋りは疲れたな。」

そう漏らせばこちらをチラリ、と見て歩んで来た。
















「二人が来たらこの事が全部公になる。

その前に、君を俺と同じとこに連れて行くよ。」



最後にニコリと微笑んだ。

同じとこ…。


あの世ことだと目が言っている。



精ちゃんの手術が成功するのが低い確率なのは知っている。
けれど必ずしも死ぬ訳ではない。


生きる確率の方が高いし、死んだからと言ってどうにかなるわけでもないのに…っ。















何故…?



何故精ちゃんはこんな事をしたの?





何故精ちゃんは…












聞きたいことはいっぱいあるのにッ
怖くて言葉が出ない…。


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -