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―――コンコン
「ちーっす!!」
しばらくして赤也くんが来た。 入ってすぐに私とブン太に気付いたのか、なんとも言えない表情になった。
「名前先輩に、丸井先輩…?」
「話、って言うのはね。 赤也が入院する事になった原因についてなんだ。」
状況が掴めていないだろう赤也くんの瞳を捉えて 精ちゃんは真剣な顔で本題に入る。
赤也くんは目を見開いて困惑、と言うのだろうか?
酷く狼狽えていた。
「原、因…?」 「そう、赤也。 今から話す事を良く聞いて、もちろん他言無用だ。 それと、聞かれた事には正直に話せ、良いな?」
「…ッス。」
有無を言わせない精ちゃんは貫禄がある。
瓶のことも 手紙のことも 電話のことも
…全て洗いざらい話した。
ブン太や精ちゃんが所々フォローを入れてくれたし、赤也くんも真剣に聞いてくれた。
話を進むに連れ、赤也くんの顔はひきつっていき 電話の相手が瓶の犯人が赤也くんだと言っていた事を話した時には俯いていた。
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