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…side幸村…
日が変わった夜更け、今日1日の事があって寝付けなかった。
病室を抜け出し、談話室で思いに耽っていると携帯のバイブがなった。
―――――――― 着信:名前 ――――――――
名前? こんな時間に電話なんて初めてだった。
「はい、珍しいね?名前。」 {精、ちゃん。 あのね…――――}
一通り話を聞いた。 ストーカー…。
半年前と言ったら俺がまだ学校にいる頃からか。
何で俺は気付けなかったんだろう。
なんにせよ、怪しいのは赤也はもちろん、
仁王 雅治
かな。
しかし、今は下手なことは言わない方が良いね。
「事情は分かった。 僕の明日また病室においで。 その時にまた詳しく話そう?」 「うん。精ちゃんごめんね。」
俺は切れた電話をしばらく見つめていた。
…side幸村…終
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