長編 | ナノ

23


…sideブン太…













「ありがとう。
精ちゃんはダメ、かな?」
「幸村くん?
確かに適役かもな、連絡取ってくれぃ。」

名前の口から幸村くんの名前が出た時の俺はきっと、醜い嫉妬を写した顔になっていたと思う。

名前は気付かずに、嬉しそうに幸村くんに電話している。





名前と幸村くんの接点なんて何も無いと思っていたから、病室で親しく話す二人に孤独感を感じた。

何も聞いていない自分に意味もなくイラついて…
つい、幸村くんを睨んでしまった。




バタバタしてるから名前と幸村くんの繋がりは未だに謎だし。


助けられた、って幸村くんは言ってた。

俺って意外と嫉妬深く、束縛心が強かったんだと自覚した。






















最近名前の近くに多くの男の影がある。

赤也、仁王、幸村くん、ストーカー…

俺にはこれ以上、想いを隠して見守るなんて無理なんだ。



この事件が終わったら、俺は…―――――















…sideブン太…終


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -