鑑賞
ざっと三時間ある鑑賞会。
私は元々鑑賞するのが好きだから全く苦になることはないけど、雪菜はじっとする事が嫌いなせいか、落ち着きがない。
いつもの事なので構わずにオペラに魅入る。
しかし落ち着きの無かった雪菜が大人しくなった為、様子を窺うと雪菜が入口…つまり今私が見ている方と逆を凝視し固まっていた。
疑問に思って振り向くと驚愕した。
憧れて止まないジローが、そこにいたからだ。
凝視したまま固まっているせいで、ジローからはパッと見分からないかも知れないけど実際のところの私は、しばし息をするのを忘れるほど驚き、心臓が爆発するのではないかと思うほど興奮している。
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