長編 | ナノ

休日


二人で帰る途中、テニスコートを発見した。

割と通る道だけど今まで全く気付く事なく通り過ぎていたけど、今日はテニスボールの音が良く響いていたおかげで気付いた。



雪菜がちょっと寄ってみよーよと言いながら、音のする方にずんずん進んで行くので慌てて後を追った。

















そのテニスコートはかなり古びた印象を受けるコートだった。
最低限のエリア以外の場所には草が生え放題でフェンスやネットには蔓がびっしり。

ポールやフェンスはサビが良く分かるくらい錆びていた。


そんな古びたコートで打っているのは…。













「亮!?」
「ジロー…。」

そう、私たちが好きなジローと宍戸くんの二人だった。

二人が幼なじみなのは知っているが、二人きりと言う組み合わせは意外だ。






二人は楽しそうに打ち合いをしていて、私たちに全く気づいていなかった。







滅多に見ない組み合わせに人知れない場所と言う中での打ち合いに少しばかり興奮して

「げ、激レア!」
「うんうん。」

と言うやり取りをしたけど、邪魔をしては悪いからと自販機でスポーツドリンク二本を購入しコート脇に応援メッセージを書いたメモと共に置いて帰宅した。


















見知らぬドリンクって気持ち悪かったかも、と後で二人して後悔した。


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