接触
「きゃっ、」 「うわっと!」
私が避けた事と彼…ジローが避けた事により、何とか衝突は避けられたらしい。
が、いかんせん、私はジローに覆い被さられる形となった。
固まったまま無意識に見渡す私の目に入って来たのは
「ごめんな〜」 と、申し訳なさげに謝るジローと
「ちっ、利用者がいたのか…」 と、何故か舌打ちをして怪訝な表情を浮かべる学校1有名な跡部君に
「……」 と、無言でオロオロして心配そうな眼差しを向ける樺地君だった。
全員、テニス部のレギュラーだった。 一瞬にして私は緊張からか思考が停止し、身体は今まで以上に固まった。
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