俺の仲間と彼女
熱で学校を休んだ翌日。
学校に登校しお昼の為に中庭でいつものようにテニス部の連中と集まっていた。
までは良かった。 正直俺は今、内心驚いている。
昨日まで俺にお弁当渡してすぐに去っていた名字が他の連中と親しそうに話しているからだ。
正直、不快に思う。 一体俺が休んだ昨日1日で何が起きたのかが知りたいもんだ。
「のう、お前さんら。 俺が休んどるうちにかなり親しくなったようじゃの。」
そう問えば ブンちゃんと赤也はニヤニヤしながら秘密だとかぬかしてくれた。
…気にくわん。
そんな気持ちを読み取ってか知らずか名字がこちらを見ていたようでバッチリ目があった。
「に、仁王君…あの、えっと。」 何か言わなきゃいけないとでも思ったんだろう。
彼女はあたふたしながら会話になるべきものを探しているようだった。
「なんじゃ? 俺はただ俺のいないとこで他の男と仲良ぅなって妬いとるだけじゃよ。」
「「「ぶっっっ」」」
ほんの意地悪精神でそう言えばジャッカル、ブンちゃん、赤也が吹いた。失礼な奴らだ。 様子伺いに名字を見れば半泣き状態で俺の裾を掴んでいた。これは結構クる。
「に、にににに仁王君!誤解されるような事は言わないで、」 「冷たいのぅ…。 まあお前さんには好きな奴がおるから「仁王君っ」」
端からバラすつもりは毛頭ないが名字を見ているとつい、虐めたくなる。 だからこの発言により質問責めにあっている姿を見るのは非常に愉快だ。
気に病まずとも 柳生の事は飽きる時が来るまで言わん。
こんなにも愉快で楽しい秘密はないのだから――
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