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最後は笑顔で。

今、目の前で熱烈なキス(所謂ディープキス)を繰り広げている片割れは私の彼氏のはず。


はず という言いまわしにのは、付き合っているが最近…この二週間全く連絡を取っていなかったし私の知らない子とキスしているから。














二人に気付かれぬように写メってから踵を返し家についてから浮気男にメールを送信した。




今までなあなあにしていてごめんなさい。
今更ですが別れましょう。
返信はいりません。




と。
そしてすぐさまメルアドを変更し着拒否設定をした。


















「どういうつもりだ。」

翌日、学校に行けば別れたはずの男に壁際まで追いやられて怒りをぶつけられている。

何故私が怒りをぶつけられる側なのかが激しく謎である。



「…。」
「何とか言えよ。」

色々言いたい事はある。
けれど、何からどう話せば良いのかが分からないし今更だ。




だから無言のまま携帯を操作し昨日撮った写真を見せる。
彼、跡部景吾は画面を見るなり眉をひそめた。




























「…誤解だ。」
結構な時間固まったかと思えば一言だけそう言った。
それが妙にムカついてキッと睨み付けてまくし立ててやった。
「誤解…?
私は昨日はっきりと直接見たわ。
二週間も連絡ない元彼が別れ話もないまま他の女とあつーい口付けをするとこ。

そうね、昨日まで付き合っていると思っていた私が馬鹿ね。
天下の跡部様には彼女と言う名の人間は沢山いるんでしょうね。」

言いながら涙腺が緩み涙が出しゃばるのを止める。
そして最後に笑って言ってやった。





















「馬鹿な私がアナタに惚れたのがそもそも間違いだったのね。

今までありがとう」


と。


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