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ヤキモチ×やきもち

「あのさー、いい加減にしてよ。」
「…はぁ?
悪いのは麗子じゃん。」


私の彼氏である敦は普段おっとりしていて優しく癒やしてくれる
いわゆる、ゆるキャラなのに私が少しでも異性と親しげにすると相手に牽制をかける。



さすがに赤司君から言われてるからか暴力沙汰みたいな問題になるような事はしないけど、それでも巨体な彼に軽く言われれば大抵の人間には効果抜群。













「私が好きなのは敦!
他の人はただの友人、クラスメートだよ?」
「それでもヤなの。」
「てか、敦だって色んな子からお菓子とか貰ってるじゃない。」
「麗子ちんがお菓子くれないからだしー。」

こんな感じで自分の事を棚にあげるから質が悪いと思う。








正直な話、ヤキモチを妬かれて少し優越感はある。
でも明らかに相手が私に好意がなくても牽制するし、敦以上に私がヤキモチを妬いてるんだと分かって欲しいし、妬かせないで欲しい。






「物を貰ったり告白されたりする敦から言われてもって感じだし」
「…意味分かんない。」
「と に か く!
これ以上、関係ない人に牽制するの止めて。以上。」
中々理解しない敦に見切りを付けて強引ながらに一方的に言い放ち、踵を返して自分のクラスに戻ろうとした。

戻ろうとしたが、敦に後ろから抱き締められて動けない。














「ヤだ。
ごめん、お菓子貰わないように頑張る。」
「…そういう問題じゃないんだけど。
まあいっか、私も必要以上に近付かないようにするわ。」
「麗子ちん…!
やばい、ちょー好き。」

首もとに顔をうずめてぼそぼそと言う敦に惚れた弱み、だろうか。
結局私がかなり譲歩する形となる。



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