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大嫌いだった

軽い本誌ネタバレ有




























「俺はお前の事が好きなのだが、」
「っ」














私はこの男、緑間真太郎が大嫌いである。

理由は簡単明白。
私が愛して止まない幼なじみの高尾和成を中学時代に負かしたからだ。



なのに同じ高校に進学したどころか和成が私に見向きもせずに緑間真太郎にくっついて離れようとしないのが忌々しい。


嫌いを通り越して憎い!













そんな私が。
そんな私が、だ。
何故今、その憎き緑間真太郎にふてぶてしい態度で告白まがいのセリフを言われたのかさっぱり分からない。




いつものように和成のいない隙をついてこの男に暴言を吐いていただけ、だけなのに。

(なんなの……っ)


















「わ、私はあんたが嫌いよ!
私が好きなのは…」
「知っている。
それでも構わないのだよ。」
「は、」

どう反応して良いか分からずに困惑する。
とりあえず何か言わなきゃ、と口を開いたのに。私の口は緑間真太郎により塞がれた。
正確に言うと緑間真太郎の口によって。








「佐藤は俺に惚れるのだよ。」















やはりこの男は嫌い、だ。


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