内緒だよと言って、俺は彼女の唇を奪った。彼女は俺より年上で、俺のガールフレンドだ。年上ぶってお姉さん面するのも、時折見せる子供っぽい表情も、色っぽい大人の表情も、彼女のことは全て好きだ。四季を独り占めできる自分がとても嬉しくて、同時にもどかしかった。俺は思春期で、彼女は青年期。俺はどうしても彼女との関係が欲しかった。もちろん他のことじゃなくて、四季とシたかったんだ。今日は父さんも姉さんも、お日様園の子供たちもいない、完全に二人だ。俺は自分の部屋に四季を招待し、鍵をかけた。他人に見られたりしたら大変だからね。行為に及ぶには絶好のチャンスを逃すわけにはいかない。





「ヒロト、」
「……ごめん、もう、我慢できないんだ」
「ちょ、っ」




俺は四季の首筋に噛みつき、皮膚をねぶった。ぢゅ、ぢぅ、唾液を啜る音が響く。それと同時に、俺の耳の近くで彼女が色っぽく息を吐いた声が聞こえた。俺はそれを聞くだけで興奮した。想像の中で何度も何度も抱いた。数え切れないほど淫らな四季をイメージして果てた。けれど今、それが現実になろうとしている。考えただけで下腹部が熱くなってしまった。




「四季、四季」




名前を呼んで、鎖骨をなぞって、唇を重ねた。息の荒くなっている俺はみっともなかったと思う。けれど形振りに構っている暇などないほど、俺は彼女に夢中になっていたのだった。




「んっ、ふ…ぁ」
「んん…四季、んぅっぁ…!」




濡れて艶やかに光る唇にめまいがする。夢中で唇を貪っていると、後頭部を捕まれ、舌が入ってきた。そのまま口腔をされるがままにされ、犯されている。歯茎や舌の裏をなぞられるたびに俺の股間が熱くなった。




「せっかく人が猫かぶって我慢してたのに、自分から襲ってくるなんて。いい度胸だね、ヒロト」




唇を離されて、四季はそう言った。ペロリと舌舐めずるその顔は大人の色香と妖艶さを湛えていていて、鋭く光った彼女の瞳に射られた俺の背筋がゾクゾクした。唾液まみれの口元を拭い、彼女は続ける。




「あーあ、みっともない。キスだけでココこんなになっちゃって。可愛いね、ヒロトは」




そう言って、勃っている俺のモノを布の上から優しく揉みはじめた。何度妄想しただろう。何度耽っただろう。それが今、現実になっている。四季が笑っていて、四季と舌を絡めるキスをして、四季が俺のを揉んでいて、それから、それから…。




「う、ひィ、ンっ、ぁあ、あっ、イ、く…ぅッ」




いろんなことが重なり合って、ついに俺は吐精してしまった。それを見て、彼女は笑う。




「変態」




この瞬間、俺は彼女の犬になった。もちろん喜んで。



101006



アンケート5位。裏じゃなくてごめんなさい。

title:愛憎