いつのまにかあなたはやさしい
感傷はほうっておくと大きくなる不思議
かなしいからいっそ心臓を吐き出してみようかな

片笑む夕日はなにを見ていた
おいすがる視線がだれのものだか知ってるの
どうやったってよわくてみじめ
逃げ場をつくって泣く卑怯
変わらないと知って尚、

青白い頬で呼んでる
はやく空気をどけてまわりを暗くしてぜんぶ終わりにしようよ
さ迷ったままはつらかろう

遊星/優生
食べるふり
あまやかさないぎりぎりまでやさしく
彼女は立てない彼の影はいつまでも死ねない

薄ぼけた記憶をあの恒星にやいてもらうの
三等星を砕いてまぶす
午前二時すこしだけ宇宙が眠るから
落陽を待たない星たちに

薄暮
さむいよ
ひどいひと
だれにもすくわれなくていいんだもん
ぼくにだまって泣かないで
つめたいのはいやだ

お別れのない天国はいいな
象に食べられてしまえ
そうやってあなたいつかわたしも捨てるのかな
空気ももう要らないや
真空さがし

あなたといて見ないふりばかり上手になった
なきむしごっこ
記憶の蓋がゆるまないようにそうっと生きてる
きみはうそをつくのが好きなの?

風解
ぜったいできない
もう捨てたい
ぼくの持ってるどろどろきみにだけは見せられないな
あんまり好きじゃないけど優しくできないほどじゃない
浅い思慕
知ってるって

きみは薄く透ける
だってまだかなしい
そうだねずるいよね
ぼろぼろこわれる土星の環をひとりぐるぐる歩く夜に
きみにおしえたい朝と夜
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