アレソレドレ(男主)

※名前変換はない


「おい、アレを持て」
「はいはい」
「おいまてこれはなんだ」

あっ間違えましたー!と男が元気よく謝り、無惨に差し出した洒落本をしまい込んだ。
まてその本はまだ読んだことがない。

「まだお子様な無惨様にはお早いかと」
「ふざけるなよ、お前よりも長く生きている」
「えっ本当ですか?」

全然見えない〜!無惨様ってお若いですね!と男が茶化していえばそうだろうそうだろうと無惨はすぐ機嫌を良くする。男はその様子を見ながらチョロっと心の中でこぼした。そこ、聞こえている。

「私のどこがちょろい?私の判断は完璧だ」
「私はなにも間違えない、知ってますしってます」

無惨様ですもんねと言う男の反応が許せなくて1度首を跳ねてやった。痛い!という声とともに直ぐに再生する男の首。ここは決して見世物ではないが無惨と男の掛け合いを聞くとどうも見世物か漫才にしか見えなかった。方や一応鬼の始祖である。紫蘇ではなく。

「はいはい、すみませんすみませんでしたお詫びに洒落本を差し上げますよ」

これが読みたかったんですよね、もう無惨様初めから言ってくれればいいのに〜!と男は無惨に本を渡した。初めからそうすれば良いのだ。無惨はそれを受け取り数ページめくるとポイっと放り投げた。

「あっ!?何するんですか!!」
「内容が気に食わんかった」

して、アレを寄越せと言った無惨に男はだからアレってなんですか!と叫ぶ。無惨は知らんお前が考えよと言ってまた男の首をはねる。思い出せないからって俺で遊ぶのやめて欲しいんだけど!!そのような男の叫び声が響き渡る無限城は全く持って今日も平和である。
お粗末。

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