境征参加 | ナノ




「……これはやばい」


廊下を歩きながら、名前は胸をさすって顔を引き攣らせた。

幸村の量に圧倒されて、そんなに量は食べていないが、胸焼けがする。確かに今日摂取した砂糖の量が半端なかった。

お腹周りが気になってきた時だというのに無理をしすぎたかもしれない。

(鍛錬……付き合おうかな)

勿論今朝のような組み手以外を。



幸村と別れてからそのまま部屋へと戻ると、すでに晩御飯の膳が置いてあった。

部屋で待っていてくれた清に尋ねると、信玄は所用で夕餉を一緒に出来ないらしい。

幸村は、と聞くと「猿飛様からのお達しで夕食は抜きです」だそうだ。何があったのだろう。

名前はまだ入りそうなお腹に溜息をつき、側にいた清に一緒に食べよう、と誘ったのだが彼女は固辞した。

その代わり、話に付き合ってくれるのだという。

それから清の女中裏話を聞きながら、夕食をすっかりお腹の中に収めた。

そして湯浴みだといって風呂まで案内されたが、背中を流してもらうという申し出は断った。

なんと言うか、恥ずかしいものがある。


「では、先にお部屋で布団の準備をして参ります」

「ありがと」



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