「なあ、鬼道ー」
「待て、円堂。もうすこしで終わる」



チームの司令塔、鬼道の部屋を訪れたキャプテン、円堂。
入ってから暫く経つが、鬼道が円堂の方を見ることはない。何故なら、彼の視線は勉強のためであろうテキストと、それらを解くためのノートに一心不乱に注がれていたからだ。


「なあ、鬼道ー」
「すまなかった、なかなかに難しい設問にあたってしまってな」



手を止めた鬼道はペンを置くと、初めて円堂をみた。

「鬼道は勉強熱心だよなあ。オレは勉強とかさっぱりだ」


円堂は鬼道のテキストを覗きこんで、顔をしかめた。

「FFIのうちは勉強が疎かになりがちだからな」



引き出しにテキストやノートが仕舞われていく。



「わかるとおもしろいぞ?」
「わからないから困ってるんだよ」




そういわれて、鬼道は微笑み、今度は教科書を出した。





20110116
円鬼の日に書こうと思ったけど書けなかった。



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