「というわけでマーク、オレとしよう!」
「な、何がというわけなんだ!?」



今日、11月11日。世に言うポッキーの日。1がポッキーに見えるから、だそうだ。特にそーいう文化ばかり進んでいる日本でよく言われているから、マークはまだ知らなかったのだろう。純粋なアメリカ人だもんな。


「これ……ポッキー?」


マークがオレの手の中にあるポッキーをまじまじと見つめた。チョコの、一般的なものだ。だけど、一般的なもので全く構わない。更に美味しくなるからだ。


オレがポッキーを口に咥える。食べないオレを見てマークは不思議そうに首を傾げた。


「食べないのか?」
「ううん。マークも食べるんだ」



まだ頭の上にクエスチョンマークを浮かべるマークの顔を両手で優しく包み、そのぷっくりとした唇をオレの咥えたポッキーの前で固定させる。


「これ、一緒に食べればいいんだな?」
「うん。ほら、咥えて」




マークは何を思ったか、大きく目を見開き、頬を朱に染め、それから、ポッキーに口をつけた。




それからマークははまったのか、ポッキーを全て食べ尽くしてもオレの唇に食らい付く。こんなに積極的なマークはあまり見ないけど、これはこれでキュートだ。



「んぁ……カズヤ、」



普段セックスの途中でも、ことあるごとにはしたないと恥じらう、あのマークが、自分から、舐めようとしてくれるなんて。ポッキーに、そしてポッキーの日に、更にはポッキーの日を思い付いてくれた人に感謝したいくらいだ。





(ん、ん……カズヤのポッキー、太くて熱くて美味しい)




2010.11.12
まさかのえろいマーク。ここまでポッキーゲームにはまるってどうよ。
でも個人的にはすごく楽しかったお話。一之瀬視点もおもしろい
ポッキーの日

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -