「エドガー……」



イギリス代表ナイツオブクィーンの副キャプテン的立ち位置のストライカー、11番のフィリップ・オーウェンは困り果てていた。



と、いうのも、先日の対イナズマジャパン戦で敗北したナイツオブクィーン。
互いに初戦だったため、幸先の悪い結果となってしまった。

チームメイト達は次は絶対に勝つ、と言っているのだが、キャプテンのエドガーが倒れたのだ。倒れた、とはいっても怪我や病気などではなく、ただの過労だ。エドガーは人一倍負けず嫌いで、人一倍責任感がある。エドガーのカリスマは幼少期から衰えることなく、むしろ強くなっているそれはエドガーをキャプテンという立場に立たせ続けてきた。そしてチームが負ければ、エドガーは自分のせいだと責任を感じ、過労で倒れるまで、そして回復してもまた倒れるまで練習を続けるようなひとだ。



「まったく、無茶をするところも変わっていないんですね」



元々白かった頬は更に白いように見える。しっかり休養を取ってもらって、しっかり栄養も摂ってもらわねば。キャプテンを任されるエドガーがこのようでは、チームの士気にも関わるのだ。



「……フィリップ、ここは」
「目覚めましたか? ここは宿舎の中です。あなたはまた、練習中に倒れたんですよ」




倒れるまで、そして倒れても練習をやめないのはエドガーの悪い癖だ。
責任を持つ、というのは大切なことではあるが、その感じ方が重過ぎる。


「どれだけオレやチームのみんなが心配したと思っているんですか。無茶をし過ぎです」
「だが、」


オレはエドガーの声を遮った。


「オレ達にも非はあります。エドガーだけの責任ではありません。大丈夫、オレ達のことも信じてください、エドガー」






2010.10.11
杉.田さんHappy Birthday!
ついでなので、+で申し訳ないがエドガーとフィリップをチョイス
完全無欠の騎士達の敗北

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