「グランさま。私は何故、このような髪型に」
「オレにもわからない。父さんの崇高な考えは」




ジェネシス計画始動から早三年。
そろそろ実力だけではなく、見た目も宇宙人にしようということで創始者の吉良星二郎が部下の研崎に指示をし、いろいろされた結果である。



「それよりもレーゼ、君は美味しそうな髪型だね」
「それを言わないでください」


グランはその笑顔の下で、すこしだけかぶりつきたいなあ、という欲がでてくる。ソフトクリームのように高々と建てられた抹茶色の髪。否応なしに抹茶のソフトクリームに見えるものである。



「しかしグランさま、少々白粉が過ぎやしませんか。あなたはただでさえ血色のいい肌とは言えないのに」
「いいんだよ、これぐらいしなくちゃ、宇宙人には見えないだろうから」



実のところ、レーゼは心配していたりもする。
白粉のせいで余計に青白くみえるその肌は元々白く、運動してもすこし赤みがさすだけ、日焼けしても赤くなるばかり。体調面の心配をしてしまうのだ。レーゼ達とは違い、エイリア石を使わない彼らザ・ガイアは体調を崩せばただの人。そうなればお父さまが許しはしないからだ。



「グランさま、そろそろ練習の時刻です」
「そうだね。一緒に行こうか、レーゼ。今日はガイアとジェミニの練習試合だろう」



自分の半歩前を歩く赤毛の少年を見て、レーゼはひとり、心に誓った。グランが倒れたならば、自分が一番に駆けつけてみせる、と。





2010.10.10
緑基なのか謎のブツ。途中訳わからん。
だがまあ10月10日だし。
ソフトクリームとチューリップ

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -