イナズマジャパンでの生活リズムは決まっている。朝、起床してから身支度を整えてすぐに朝食、終わると昼食まで練習。昼食のあとは3時間ほど練習をして、それから7時の夕食まで自由時間だ。
「ヒロト、美味しいクレープの店見つけたんだけど、今日一緒にどうかな」
「うん、わかった。楽しみだね、クレープ」
オレ、緑川リュウジは甘党として公認されている。お日さま園時代から一緒なヒロトはオレの甘党っぷりを知っているし、ヒロト自身も甘いものは嫌いじゃない。
「へえ、いろんなメニューがあるね」
「オレはやっぱり苺かな」
ヒロトはブルーベリーのカスタードのクレープを頼み、でてきたものを近くのベンチにふたりして座って食べる。ふんわりと生クリームと苺が絡み合い、口の中でほどける。どこにでもありそうなベーシックなクレープだからこそ、違いがわかる。
でも……。
「ヒロトの、美味しそうだな」
ブルーベリーカスタード。なんとも不思議なあわせだ。
けれど、紫とクリーム色がヒロトの舌の上でとろける様はなんとも食欲をそそる。
「食べてみる?」
はい、と差し出されたクレープ。
さっきまでヒロトが食べてたわけだから、当然ヒロトが口を付けてて……。
間接キス、になる。ヒロトは考えているのだろうか。
思い切ってひとくち食べると、甘酸っぱいブルーベリーとふわりとしたカスタードが口いっぱいに広がった。美味しい。
「ふふ、僕達間接キス、しちゃったね」
オレも考えはしたけど、そうはっきりと言われると赤面してしまう。ヒロトの声だから、尚更。
「僕にもひとくち、くれるよね?」
2010.10.10
基緑。やべえ何でこいつらはこうも食べ物ネタが書きたくなるんだろう。あれか、基山がかき氷の苺シロップみたいな色の髪してるからか。緑川は吹雪や風丸さん、佐久間と共に永遠の甘党であってほしい。ちなみにブルーベリーカスタードは某牛乳などが有名な辺りにある遊園地のクレープ屋にあった。私の大好物。
夕焼けデート