私は返信しないことにした
今日はとことん従わない気分なんだ
携帯をそのままポケットにしまって由紀を見つめると
雰囲気を察したのか諦めたみたいだ
‥‥イラだって鳩にパンの耳投げ付けてるけど
おかしくなってクスクスと笑ってしまった私の様子をみて
由紀もおかしくなったのかため息つきながら笑ってる
「お〜い、
パン2つゲットした!食べよ!」
少し遠くの階段から友達が私を呼んでいる
声の主に短く返事をしてから
もう一度先生の方に向いて
私最大の笑顔で手を振って背を向けた
先生は笑いながらシッシッと追い払う仕草をしてた
なんだか幸せな気持ちになって
走って友達の元へ向かった
−HR時
「席つけー」
「あれ?由紀ちゃん機嫌よくね?」
「うるせーぞー」
「いつもだったら誰かしらにアイアンクロー一発かますよな」
「黙れー」
「言葉だけなんて、魔王が天使に見えるぜ!」
「お前ら‥、俺の事どう思ってんだよ‥‥」