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ベランダで一服してるレームにそーっと近づく
後ろから忍び寄る私には気付かずにレームはふーっと煙を吐き出す

その仕草がかっこよすぎてもう!
この人は自分がどんだけダンディで素敵おっさんかって事に気付いてないんですかね?!
誘ってんのかコラ!もう我慢できん!


「…お前、なにしてんの?」


「体感なされてる通り、耳に噛み付いております。
指にも噛み付かせて頂きます。」


「…あのよ」


「大変失礼しました、
甘噛みのつもりだったのですが
好きすぎるあまりに勢いがつき過ぎました。
痛いでしょうか?」


「いや、痛くはねーけどよ
つーか指咥えたまんま喋るな、くすぐったい
…って、そうじゃなくてだな」


「はい」


「お前、なんで俺に噛み付いてやがるんだ」


「好きだからでございます。」


「お前の好きはアレか、甘いモンが好きと同じ好きなンだな」


「違う違う!まったく違うんでございます!」


「じゃあなんなんだよ、一体」


「ラブです、あいにーぢゅーあいうぉんちゅーです。」


「愛してる男に噛み付くのがなまえの愛情表現なんだな?」



「そうでございます
愛してます大好きです
なので今後も色々なところに噛み付いていく所存でございます」


「なまえちゃんよ、俺はやられたらやりかえす男なんだよ」


「はい、知ってます。
そんなとこも大好きです」


「だからな、今度の休み覚悟しとけよ」


「デートでございますか!覚悟します!」


「ちげーよ、ホテルで丸一日お前に噛み付きつづけてやる」


「…それはレームさんの愛情表現なのでしょうか?」


「まあそれも一つの愛情表現ではある…
が。」


「が?」


「なによりお前の噛み付かれてる時の顔がたまんねーからな
その顔みたさが8割って感じだな」

「…つまり、私はレームにめちゃくちゃ愛されてるってことですね!やったー!」


「…お前、幸せなやつだな」


「はい!超幸せです!」


「そういう意味じゃねーよ」



まあ結局こんな小娘に骨抜きにされてるって事は事実なんだが、
んな事口が裂けても言えねえな





良くも悪くも愛まみれ

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