「―――っと、驚くのはまだ早いぜ」



触ろうとして、彼に止められる。




「これはケーキだ」

「ケーキ?」





座れよ、と促されて。
すると店員らしき人が皿を持ってきてくれた。
元親がケーキにナイフを入れる。

花びらに見えたものはチョコレートだった。
薄く削られたそれがふわふわと溢れる。
ホールケーキから二切れ分まとめて、三分の一を切り開いて。






「…!!」





開かれたホールケーキの中に見えた。
キラキラと光る
ライトに反射して
輝く指輪が。










「ずっと考えてた」







お前が








「どうすりゃ、一番喜ぶかってよ」









物を欲しがらねぇお前が









一番喜んで








俺に笑いかけてくれるかを









「そしたらよ、これしか浮かばなかった」










海希










「結婚しようぜ」






「……!!」











結、婚…





元親と指輪を交互に見て。
彼がケーキの中の空洞に収まっていた指輪を掴むと
私の手を取った。






「お前と来れるこんな特別な日のディナーも好きだ。
だがこれからは、お前の作る手料理が食いたい」







お前の傍にずっと居てぇんだ









「……っ!!」








海希が目を潤ませ頬を赤らめて
笑って。
コク、と小さく頷く。
それにふっ、と笑い返して
ゆっくりと指輪をはめてやる。






「ちか…」

「何だ」








―――フッ…、






大好きだよ
(恋愛なんて苦手だけど)
(これからもずっと)
(貴方の事が大好きです)

end.

海希様
ホワイトデー間に合わなくてすいませんでしたあぁ!!(スライディング土下座)
そして低クオすぎて本当に恥ずかしい…。甘に仕上げる筈が切甘になってました←
切甘にしたい症らしいです(白目)
今回のケーキ、プロポーズケーキといってケーキの中の空洞に指輪をはめるようです。
私はアニキ相手なそのシチュに禿げました←
リクありがとうございました!

20120413

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