家族と離れ行き場所が無い。
女の言葉が我の胸をつついた。






こんな女の言葉が






何故







「―――くだらぬ、戻るぞ」






そうよ、何故








こんな女に







振り回されねばならぬ







野放しにしても何も出来ぬだろう







万一邪魔となるなら







その時に





消せば、よい





―――





目を疑った




我が背後を取られるだと?



―――女の刀が脇腹に届くなど
誰が想像出来ただろう





(否、)





甘かっただけか





「よい…皆の者」





精々






「…女、名は」







これ位は






「何と申す?」






聞いてから





断ち切ろうと思った






「え?」






惚けられて調子が狂う






「名だ、早く申さぬか」






早く




聞き直ぐに消し去る





我を惑わせる貴様等






「…由叉」








断ち切りたい





なれど






―――ザァ…






断ち切れる筈
なかった




(嬉しさは)
(戸惑いに)

end.

20130119

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