驕る実力に

だがその人そのものが今この西国に、目の前にいるなど驚かずにはいられない訳で。



「で…、決めてくれたかい?」

「……私…は……――」



『――…慣れたか?こんなむさ苦しい所でも住めば都ってモンよ』

『女一人で出歩くんじゃねぇ。危ねぇって言ったろうが』

『――…おめぇの笑った顔を、俺は見てぇんだ。女は笑ってなんぼだろ?』




だからもう流れないで






私は決めた







決めたから………










迷惑は掛けられないから―――…



「――…自分で妹を見つける」




そう、割り切った

――バッと両刀を抜き、駆け出す。



「貴方の口から直接聞き出す!!」



グルン、と柄を返し突き下ろす。



「――――…はぁッ!!」




――今、相手は刀を抜いていない。
今なら―――やれる、思った。
だが甘かった。


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