集う、渦巻く

秀吉は走り行く沙羅を一瞥すると、政宗達に向き直る。



(この威圧感……)



政宗は口の端を吊り上げ笑って。



「…貴様等も彼奴のようになりたいのだな」

「―――あぁ?寝言は寝て言いな」



振り返った、元親。一歩踏み出すと政宗に並ぶ。



「…某もこれより先、貴殿の好きなようにはさせぬ!!」



同じく、一歩踏み出す。

と、その時








「――――――――…秀吉」



奥から現れた。

3人を目にしても平然とする



彼は



「…半兵衛」

「すまない…風魔は足止め出来なかったようだ」
「竹中…半兵衛ェエッ!!」



半兵衛は元親を見遣り、冷笑を浮かべる。



「まぁ、でも彼女を連れてきてくれたんだしよしとしようか」

「テメェ…抜け抜けと…ッ、」

「―――君も元就君も面白いものを見せてくれる。
……一人の女の為に冷静さを失うなんて、ね」



目を細めて。



「特に
……あの冷静で聡明な元就君が、こんな無謀な策を取るなんて。
―――感情とは恐ろしいものだ、本当に」

「独眼竜、真田」



静かな声で。



「竹中は俺がやる、手出しは無用だ」

「長曾我部ど――「真田幸村」



政宗が制して。



「……That`s OK.
元々俺達はこの猿に用があった。…だろ?真田幸村」



幸村は政宗と目を合わせて。察する。



「…長曾我部殿。存分に戦えられよ。某もこの槍を然るべき相手に奮おう」

「悪ィな」



そう返すと、蒼紅は共に向き直る。覇王、豊臣秀吉へと。





「どう足掻いても、邪魔をするというのだな」

「――――――That`s right」




――ッ、



政宗が抜く。
まずは一本、





「奥州筆頭伊達政宗」
「武田軍真田源二郎幸村」
「推していざっ」



ッ…




「「参るッ!!!」」

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