※「食事はバランスを考えろ」の後日談
「あ、山崎さん」
「やぁ‥って何してるの」
「見てわかるでしょう。メロンパンとフルーツ牛乳を風呂敷に詰めてるんです」
「いや、何で?」
「何でって、今日から張り込みなんです」
「え、監察じゃないじゃんきみ」
「そーです、斬り込み万歳の1番隊ですよ私は。でもどこぞの地味なマヌケが、張り込み中に飲み屋の女の毒入り肉じゃがを食べて倒れたらしいんですよーどこぞの地味なマヌケが。考えられないわー」
「‥2回言わないで、ていうか俺先輩」
「それで、元々ここには監察希望で入ったんでそれなりの知識があるんですよ私。だから副長に行けと言われたっていう感じです」
「きれいに無視したね。ていうか俺退院したのにきみが行くの?大丈夫?」
「任務失敗したてのホヤホヤジミーがよく他人の心配できますねぇ」
「ホヤホヤジミーって何だ、上下関係完全無視してるよこの子」
「ま、そういうことなんで山崎さんはゆっくり休んでください、そこに作った肉じゃが置いといたんで」
「嫌がらせか、ていうかさ何でメロンパンとフルーツ牛乳?」
「あんぱんと牛乳なんて古くさいしダサい」
「いや俺が聞いたのはメロンパンとフルーツ牛乳のことで、あんぱんと牛乳の悪口は聞いてないんだけどォオ!」
「マイルールなんです、遠足にはこのコンビだって」
「副長ーこの子仕事する気ゼロです」
「あ、それと明後日だけは山崎さんに変わってもらおうと思ってるんですけど、」
「明後日?」
「元々非番で、お通ちゃんのライブがあるんです」
「ちょっと、張り込みはそんなバイト感覚でやれる任務じゃないんだけど」
「大丈夫です、副長には明後日、新発売のマヨネーズ試食会の招待券プレゼントしたんでバレないです」
「何してんだよ、ていうかマヨネーズの試食会?そんなのあるの?キモい!」
「ってことでよろぴくでーす☆」
「うざい、すっごくうざい、ウインクやめろ」
「私が任務から戻ったら何か奢ってくださいよーこれのせいで、今月のシフトぐっちゃぐちゃになったんですから」
「じゃあ俺が代わるって。副長に頼んでくる」
「いいです、明日からの厠掃除サボれるし」
「何それ、そんな生半可な気持ちで行ったら張り込み成功しないよ‥俺が言うのもなんだけどさ!」
「はいはいわかりましたー」
「何がわかったんだよ、鼻をほじるな」
「じゃあ私そろそろ行きますね」
「‥ねぇ本当に大丈夫?きみを行かせるのすっごい心配なん「あ、山崎さん、最後にお通語で挨拶して良いですか?」
「何で?俺まだ喋ってたんだけど」
「お大事にくじゃが〜」
「‥任務失敗しろォオ!」
メロンパン生活開始
世界一くだらない会話シリーズ 02
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