出たのは中庭。

「いいかよく見ておけ」

無言呪文で水塊を打ち上げる。
このままだとずぶ濡れになるって寸法だが、私がそんなヘボいマネするかよ。
バリッ…という大きな音と紫の閃光が幾重も走り、私が杖を下ろした時には水塊は消えている。

「……え?」

「よく見とけっつったろが」

べし、とリドルの尻のあたりに軽く蹴りを入れた。

「見てましたよ!
あれは何ですか?」

「とある魔法を使って水を消したんだよ。」

「……とある魔法?」

「そーだ。
いいか、水分子1つは水素二個と酸素1つに電気分解を用いて分解する事が出来るだろ?
これは化学…マグルが魔法の代わりに使う技術なんだが、その原理を知っておくと魔法に生かす事が出来る」

「???」

少し意地の悪い事を言った自覚はある。いくらリドルと言えど、原子だの分子だのそういった知識は幾らなんでも触れる機会が無い。
ま、魔法族は大抵知らないだろうな。

「そして応用だが、この水を分解した水素と酸素。これを一ヶ所に集め、」

と、私の頭上5mから四角柱型の結界を張り、水素と酸素を大量に閉じ込めた。

「火炎魔法」


大爆発が起きた。
但し、結界の中だけで。

ホグワーツ中が騒然とするなか、流石に青ざめたリドルにニヤリと笑ってやった。


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