図書室。
「先輩、宿題で判らない箇所があるので教えて頂けませんか?」
「いいぜ」
何のつもりか知らないが、リドルが挑戦状を叩き付けてきた。
内容は二年生じゃ絶対やらない闇の魔術のものだった。
水の魔術で攻撃された時の有効手段、というのが題材のレポートである。
「何だ、こんなのも判らないのかよ」
嘘だろ?と含ませた言葉でリドルの頬が一瞬引き攣る。
「取り敢えず、お前が目ぼしいと思った資料三つ持ってこい。あ、エレナ!席無いならおいで。
リドルさっさといけ」
どう見ても女よりおざなりにされたリドルは一瞬青筋を浮かべたが、無視した。
エレナ、というモデル体型の美少女(一つ下)を膝に乗せ、イチャイチャイチャイチャ。
もともとエレナはリドルが他の女避けの為にモーションかけていた子で、それを横から拐われた上に目の前でイチャイチャされたリドルは持ってきた本をまるで放るように机に置いた。
「持ってきたよ」
「ああ。…って、何だこりゃ」
基礎魔法決闘、闇の魔術について一巻、攻撃魔法呪文集。
確かこれらには、水の魔法攻撃を防ぐのに適切な内容は無かった筈。
基本的な防御術とか、水の魔法の形状に着目した防御呪文の唱えかたとか。
「お話にもならねぇよ。エレナ、クッキー食べる?」
まあ、二年でこの本を持ってこれた時点で合格だと思うけど。
エレナとクッキーでポッキーゲームしながら、その三冊の該当部分をリドルに読ませる。読みおわったら、そのまま
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