取り敢えず、未来に帰るまでに果たしたい目標としてリドルをキレさせる事を掲げてみる。
一度あのお綺麗な笑顔を歪ませてやりたいのだよね。

という訳で今日も朝から。
女の子の集団に囲まれて多少満足げなリドルの方へ足を向け、おはよう、と声をかける。

「あ、」

「マリア。今日も可愛いね?ミス・ベルモットは初めましてかな。あ、アニー、この前のクッキーサンキュ。美味しかった。
リズ…綺麗に髪巻いてるね。誰のため?」

勿論、女の子の方にね、女の子の。
リズちゃんの髪にキスを落としながら言えば、顔を赤くしながらなまえ先輩の、と言う。
リドルが一瞬不機嫌なのは笑う処だ。

「ジェシー、唇ちょっと荒れてるなぁ。上向ける?そう、……うん」

一番リドルの近くにいたジェシカという少女にリップを塗ってやる。ぷるり、と潤う唇に口説き文句を囁いて、そこにいた全員を朝食に誘えばふらふらとついてくる。
あれ、私本気で性別を間違えた気がしてならない。

リドルには嫌味無くひらひらと手を後ろ手に振ってやった。



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