二次 | ナノ


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ハリーは言葉も出ないようだった。そんなに驚いたか。いや、呆れてるんだろうなぁ。

「現在と去年の10月の時点での差額が最低でも六万はある。今は5月で、7ヶ月のうちに42万は貯金が出来る事を教えておこう。
11万の内訳も聞くか?」

「いやいいよ」

「即答だな」

とりあえず、日本旅行の資金くらいならぽんと出せる金はあるのだ。夫婦がダリアの為に裂く金として決めた11万であったから、差額はペチュニアさんがダリアちゃん預金的な感じで管理しているのは知っている。

「さぁ、どうするんだハリー」

「…………………おじさんおばさんに聞いてからにするよ。」

「お前、100%駄目だって言われること分かって言ってんのか。お前には行くか行かないかだけ聞いてんの」

「…………………行く」

「よし決定」


そんな訳で、日本に行く事になった。勿論、師匠のプランの方でだ。そっちのがあからさま楽しそう。
はいそこ、ごり押しとか言わない。

ついでに追記、私の身長と体重はやっと平均に近くなったなった。
今、肥満度28%だそうな。20までは平均ってか普通なので、とりあえず人への変化は段階的に出来ていると思いたい。


ダーズリー夫妻にはお守りをお土産に買ってくることを約束して、夏休み突入五日後に私とハリーは日本へ飛び立った。
私はお小遣を全額日本円に換金し、さらに夫妻から自分とハリーの分を貰って懐はほくほくである。

最初はペチュニアさんもバーノンさんも私とハリーのみで(というか、私がハリーと)国外旅行に行くことは大変渋っていたが、師匠のプランだということを知ると少し考えて、師匠直々に旅行プランの説明があると大変ご満悦の表情で首を縦に振った。
我等が師匠は素晴らしく有能な女性で尚且つ茶目っ気たっぷりという素敵な人である。親がハリーの事を虐めたいがばかりに旅行を渋るんだと訴えたら迅速に家に来て、巧みな話術を駆使し許可をもぎ取るような頼れる大人でもある。大人のお姉さまはとっても素敵。


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