二次 | ナノ


▼ 16

型の形を確かめながらゆっくりとした動きで相手と技を組み交わす。
あれだ。休載だらけの某ジャンプ漫画の流々舞に近い。呼吸、体重の移動、神経の集中、精神の統一、身体の精緻な支配。心技体を重視するうちの流派では、それら全てを包括的に行わなければならない。

……ところで。
魔力の視えるようになった目に、師範代の身体に眉間から股にかけて、魔力じゃないなにかの流れのようなものが視えるんだけど。

へそよりちょっと下のあたり、下腹部に大きく溜まったそれが、ぐるぐる綺麗な螺旋を描いて、身体の芯みたいに師範代の中心に渦を巻きながら、喉や心臓のあたりで呼吸と同じタイミングで外に出たり、また外から取り込んだりしながら循環している。それがまるで花が咲いているかのように見えた。

見慣れた魔力とは何となくだけど、明らかに違う。
なんだこれ。チャクラ?ナルトで見たぞこんな図。ってことはあの下腹部の塊は丹田?まじか。
いや漫画みたいに術を使うためのエネルギーみたいなもんじゃないんだろうけど、ヨガとかそのへんで言われる概念っぽい?

つーかこの目、そうなるとマジで白眼じゃねえか。いや透視能力とかは無いから、厳密には違うんだろうけど。

……師範代にもあるって事は、私にも同じようにチャクラみたいなんがあるんかな。心技体を高めていけば自然とその境地に達する事が出来るんだろうか。

そこで私は思いついてしまった。
魔力を師範代の身体にあるその流れと同じようにイメージして流したら、どんな風になるんだろう?

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