▼ 06
ところで。
今に渡る一ヶ月半の期間の間で、私は二キロの減量に成功した。二キロ違えば随分変わる。私はブタレベルからデブレベルにレベルアップ(ある意味ダウン)しているのだから。
ここからチョイデブ、ポッチャリ、チョイポチャ、太めときて美少女へゴールインするのに、私が決めた時間は一年半。意外に短めなのは私の身体が縦にも成長してるから。
昼飯はハンバーグプレートの一番ハンバーグが小さい奴にした。ハリーも同じ物にしてもらった。私はハリーから野菜を半分奪い、替わりにハンバーグを3/4押しやった。奴は肉を食べるべきだ。もちろん炭水化物も分けてある。
後はハリーを連れてウインドウショッピング。髪止めをいくつかとワックスとヘアアイロンを買って貰った。
いやー充実した一日だったなぁ。
買い物に行った日から、私はハリーに風呂に入って髪と身体をよく洗い、得に髪には入念にリンスをするようにと厳命した。
バーノンさんとペチュニアさんは事あるごとに口を挟もうとするが、ハリー改造が私の為である事を語れば何も言わなくなる。なんて駄目な親なんだと、私は首を横に振る毎日である。
さて、暫くした吉日。
朝食の後ハリーに買ってやって貰ったジャージを着用するように言い付け(黒を基調としたモノクロツートンに深緑のラインのナイキジャージ)、私もそれの色違いを着た。
「ママ見て、」
「あら、ダリアちゃんかわいいわね、似合ってるわ」
「ハリーは?」
「そ、そうね…ダリアちゃんが選んだんだもの、似合ってるわよ……」
ダドリーポジションうめぇ、と思いました。お母様お顔がひきつってるぜ。ドヤ顔でハリーの髪にアイロンをかけて無理矢理真っすぐにした後、ワックスで後ろを少し跳ねさせて前髪はそのままピンで止める。
「見ろハリー、完璧だ。」
「あぁうん…ありがとうダリア」
「御礼はどうでもいいから散歩するぞハリー」
これまた揃いのショルダーバックにストレートの紅茶とハンカチとタオルを入れてレッツゴー。
せっかく御礼をいったのにどうでもいいとばっさり言ったダリアに対し、ハリーはああ本当に自分の為の行動だったのかと遠い目をして彼女の後を追ったのだった。
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