二次 | ナノ


▼ 27

マグルは確かに魔法が使えないだろうが、しかし魔法一筋でその他を捨ててしまった魔法族より高位にいると私は考えている。
魔法族よりも脳が発達するのもマグルだと思う。それは学習量の差だが。
より広く沢山の事を知り、考えるマグルの方が上等種であると思うし、進化という意味でもマグルの方が上等種。それも情報量の違いという観点でしかないがね。
だってねぇ。魔法族、月まで行ったことあんの?無理でしょ?

私の持論は、化学は魔法に勝る、だ。

「少なくとも、マグルと魔法族の差について私とドラコじゃ意見の違いがあるようだけど。
余裕で論破できるぜ?」

「……………。」

「魔法族以外はホグワーツに入れるべきではない──なら何処で魔力の制御を覚えたらいいの?一番いいのはマグル生まれはマグル生まれだけで社会を形成すること。けどその社会形成の基盤を作ろうとしない純血主義は、ただの自己中心的で無責任な差別思想だと僕は思うよ。」

この20世紀も終わろうという時代に、なんて遅れた原始的な思想だろうね、とトドメを刺したハリーは、それでも両親共に魔法使いである半純血の魔法族であり、由緒ある家系の末裔なのだ。

その後、ピンを打ち終わった私に、複雑な顔をしたドラコはそれでも「じゃあ、ホグワーツでまた」と言った。制服の他にいったいいくつ私服を新調する気なんだね、君は。
そういえばこちらの自己紹介をしていなかったことを思い出し、別れ際に慌ててファーストネームだけを告げたが、果たして呼んでくれるだろうか。



学用品を買ってまわり、ついでにイーロップふくろう百貨店を覗いて、買い物は概ね終了した。ハリーは誕生日プレゼントとして真っ白な美しいフクロウを買い与えられていたが、私は特にペットは買わないでおいた。最低限のものを買うだけで手一杯の奨学金しかないのでね。
杖が高くて10ガリオンくらいだそうなので、残りはあと7ガリオンくらい?ちなみにこの奨学金は、日本で一般的な貸与性のものとは違い、ミニストリーグラントである。「返還の必要がない奨学金」の事だ。給付元はミニストリーという言葉の通り魔法省である。

諸々を買い揃えたので、後残ったのは杖だけだ。ということで、さくっとハグリッドにオリバンダーの店まで案内してもらった。

prev / next

[ back to top ]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -