二次 | ナノ


▼ 04

「ダリア、ブレックファースト出来たよ」

プレゼントの数を数え終わったところで丁度タイミングよくハリーが声をかけてきた。物色はこのくらいにしておくとしよう。
ダイニングテーブルで湯気を立てている、ハリーの焼いた卵とベーコン、チーズとレタス。パンに挟んで食べるセルフタイプだ。椅子に座ってパンに手を伸ばしたところで、ハリーがこちらを見ているのに気が付いた。

「どした?」

「いや、ええと、プレゼント、どのくらい貰ったのかなって。」

「41。親戚や家族ぐるみの付き合い、師匠と師範代のを除けば27。その中の21個はハニー達からさ」

俺様ってばモテるからね、とふざけても慣れたハリーは反応すらせずスルーするようになりやがった。

「じゃあこれで42個だね」

「……うん?」

「開けてみて」

精神鍛錬に嵌まり、熱血クールキャラと化したハリーは無表情をデフォ顔に設定したようだった。私とキャラが被らないから私としては問題無いが、後で黒歴史にならないように気をつけろよ……。単に精神的な成長によってそういう人格形成に繋がったのなら何も言う事はないけどさ。
そんなハリー少年の差し出した包みを受け取る。「それでは遠慮無く」とそれを開いた私は、少しだけ驚かされた。

「仁平。しかも手作りか」

和裁までやってのけるとは、本当に器用なやつである。有能。感心するわ。

「買うのは無理だったんだ…ごめん、ダリア」

「いやいや、こんだけ上手く作れれば別に既製品いらないっしょ」

ありがとう、と言えば私にしては珍しい素直なお礼だったからか、ハリーは僅かに目を見開いて驚いた。失礼な奴だ。
脛を蹴ってやろうか、と思った瞬間に奴がとってもピュアッピュアな笑みをみせたので、勘弁してやることにする。白人ショタぐうかわっすわ。

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